『わざわざゾンビを殺す人間なんていない。』-ゾンビ×ミステリー屈指の名作

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小林 泰三先生の『わざわざゾンビを殺す人間なんていない。』が最高に面白い!!!

 

今まで、ゾンビものは苦手ということもあり避けていたのですが

今村 昌弘先生の『屍人荘の殺人』を読んで以降、その世界でしかできないトリックや独特の世界観にどハマリ!!

 

最高のゾンビ×ミステリーを求めて書店へダッシュっ!

そこで出会った書籍が『わざわざゾンビを殺す人間なんていない。』でした

 

 

結論

最高に面白い!!!

 

世界観、トリック、人間ドラマ、解決までのプロセス、 “ゾンビの踊り食い”etc…

どれをとっても超絶品

 

小林 泰三『わざわざゾンビを殺す人間なんていない。』

 

 

まずは、本書の世界を簡単に説明していきます

 

蔓延したゾンビウイルスの影響で特定の動物が死ぬとゾンビ化してしまう

 

しかも、そのゾンビウイルスに感染していない

つまり非感染者は存在せず、全人類死ぬとゾンビになるという最高に面白い設定

 

生きている間は免疫力がゾンビウイルスに勝っているため生きた人間がいきなりゾンビ化することはありませんが

免疫力が極端に低下するようなことがあると死亡していなくてもゾンビ化してしまうということです。

 

ゾンビ化すると、目が白濁し

泥酔したようにふらふらと歩きだす

さらに、生きた人間に反応し襲い掛かり、噛まれた人間もゾンビに…

 

勿論、ゾンビには知能は全くありません

 

基本的には、漫画や映画などのゾンビとなんら変わりません

 

先に断っておきますが

トリックはこの世界だからこそ出来るトリックで

まさしく予測不可能

 

予測不可能だからこそ面白い!!

 

では、小林ワールドをご堪能ください

 

特殊な世界ならではの密室殺人

 

アルティメットメディカル社の年一度のパーティー最中に研究員の葦土 健介(あしど けんすけ)がゾンビ化

 

鍵の掛かった部屋にいた葦土の叫び声を聞き、部屋のドアを抉じ開けたところ、すでにゾンビとなっている葦度が出てきたというわけです

 

証言から、葦土が部屋に入った時にはまだ普通の人間だった

 

しかし、部屋を開けたときはゾンビとして出てきた

 

当初は、自殺の声が上がったものの、両手の防御創があったことから殺人の線で捜査は進んでいきます

 

そんな事件に挑むのは、私立探偵・八つ頭 瑠璃(やつがしら るり)

 

本書『わざわざゾンビを殺す人間なんていない。』は、どうやって葦土氏を密室内でゾンビ化させたのか??というのがメインとなる謎になります。

 

至ってシンプルな密室殺人なのは間違い

 

ですが、この世界だからこそ

ややこしい殺人事件に変わっています

 

読み進めるうちにあちらこちらに

「あれ??」って部分が出てきます

それなのにこの厄介な設定が邪魔をしてなかなか見破れない

 

それもそのはず

本書のトリックは現実世界ではまず不可能です。

 

この世界ならではの最高の仕掛け

 

「あー、そういう事か!!これは確かに予測不可能だ」

 

って感じの仕掛けです

 

それに、瑠璃にはある秘密があるのですが

読み返すと「だから、こんな曖昧な書き方してたのね!」と納得

 

ってか、表紙

 

ゾンビの踊り食い!!!

 

いやー正直、この話をしたいがためにこの記事を書いている節ありますね( *´艸`)

 

ゾンビウイルスに感染しているのは人間だけではなく

豚、牛、鳥などなど脊椎動物はすべてゾンビウイルスに感染しているんです。

 

人類はもともと、ゾンビウイルスに感染しているため

ゾンビ肉を食べたとしても健康に影響がないことを知ると

市場に出回る肉はゾンビ肉だけに…

 

流石にグロい…(´;ω;`)

 

ゾンビ化してしまっているため子孫なんか残せるはずもなく

ほとんどのゾンビ肉は底をつき始める

 

そこで、次に人々が目を付けたのが人間のゾンビ肉

 

おっ!それは名案だ!!!

 

 

 

ってなるかーい!!!! ヾ(~∇~;)

 

 

 

国が色々議論を重ねた結果

法的には、人間のゾンビ肉を食しても良いということになりました。

 

外を普通に徘徊しているゾンビを“野良ゾンビ”

施設などの収容所に収容されたゾンビを“家畜ゾンビ”と言っているのですが

 

野良ゾンビを動いている状態で食べるゾンビの踊り食いが一部に流行り

 

その行為を行う人々をゾンビイーターと呼んでいるんです!!

 

(前略)

 

まだ死にたての新鮮なゾンビの肉をそぐのは難しいが時間が経って、肉体の破損が激しい「熟成された」ゾンビなら、簡単に肉を奪うことができる。

 

(中略)

 

上級者ともなれば、腕だろうが、胴体だろうが、素早く肉を齧り取ることもできる。

 

このように動いている状態のゾンビをそのまま食べることを踊り食いと称し、ハンターたちは自らをゾンビイーターと呼んだ。

 

p.58.59より引用

 

確かに、肉を食えなくなるのはキツイですが

それにしても、グズグズに熟成されきったゾンビの肉なんて食いたくない…(+_+)

 

純粋にミステリーとして申し分ないぐらい面白いのですがそれだけでなくゾンビ小説としても面白いのがとても魅力的

 

評価

 

実は小林 泰三先生の作品を読ませていただくのは初めてでしたが

 

かなり、読みやすい

サクサク読めるので本書は3、4時間ほどでペロッと読み終えてしまいました。

 

それに、瑠璃(探偵役)の事件解決方法が

かなりシンプル

それで、トリックの説明も分かりやすくてグジョブ

 

キャラ立ちもしっかりしていて最高

 

極めつけは、ゾンビの踊り食い

これに至っては超絶品

 

本当にどこをとっても最高過ぎる!!

今まで読んできた小説の中でもトップクラス

 

好みのど真ん中過ぎて「これが小林ワールドかっ…」と作品に引き込まれるばかりでした

 

少し小林先生の作品を調べたのですが

アリス殺し』なんて最高に面白い作品を発見!!

今度書店に行ったら、即購入せねばっ!!!