『三度目の少女』が発売 | 今年のこのミス隠し玉は転生×幽霊×謎解き

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「このミステリーがすごい大賞」の隠し玉『三度目の少女』が遂に発売しました!!


しかも、『三度目の少女』は“「転生」×「幽霊」×「謎解き」”というのだらか買わないという選択肢が無いですね(^^♪


毎回、このミスの隠し玉は1癖も、2癖もある作品が多くて楽しみなんです。


さて、今回の隠し玉『三度目の少女』はどんな作品なのか一緒に見ていきましょう


宮ケ瀬水『三度目の少女』

『三度目の少女』記念すべき1行目に

この物語において、以下の条件を真とする。

「この世には、超常現象が存在する」

p.7より引用


ページを開いて早速これです。この後どんな物語が待ち受けるのかワクワクが止まりませんでした!!



超常現象が存在するというと、テレパシーやサイキック現象などが物語で登場するのか?!と思いますが


『三度目の少女』の場合は“幽霊”や“生まれ変わり”が実際にある。ということを指しています。


『三度目の少女』には幽霊がいて、転生がある。ということを頭に入れて読んでくださいね!!


さらに、本格ミステリーばりの殺人事件とキレのあるロジックもありますよ( *´艸`)


生まれ変わり少女とトラウマ青年


『三度目の少女』に登場する探偵役・〈伊藤杏寿(いとうあず)〉は生まれ変わりをする中学校1年生の少女。


〈伊藤杏寿〉という体が3度目の生まれ変わり。


〈杏寿〉は物心が付いた頃から生まれ変わりに悩まされてきました。


中学校に上がると生まれ変わりを止める方法を探そうと決意。


一方、とあるトラウマから他人を否定できない男子大学生・〈関口藍(せきぐちらん)〉は、このトラウマのせいでどんなに嘘っぽい話でも鵜呑みにしてしまうのです。



二人は、〈藍〉の通う大学の法学部教授・〈森田秀悟(もりたしゅうご)〉の紹介により出会います。


そうして、〈藍〉は〈杏寿〉の生まれ変わりを止める方法を一緒に探すことに。


杏寿の生まれ変わりは神山家にあった


手始めに、「自分は生まれ変わりだ」と主張していた故人・〈橋爪伊織〉がかつて暮らしていた木寄村を訪れますが有力な情報は得られませんでした。


そこで、〈森田〉の古いコネをたどり、森の奥に立つ洋館で暮らす神山家の当主〈神山昌一〉の71歳を祝う食事会に参加することに


実は神山家は〈杏寿〉の前世である〈神山木綿子(ゆうこ)〉の実家だったんです!!


ただし、〈木綿子〉にとって神山家は楽しい思い出いっぱいの実家というわけではなくその逆…。

「たぶんだけどね、生まれ変わりがはじまったのは、木綿子が殺された所為だと思うの。

あの時の記憶は残っていないけど、わたしの中には、確かに死の恐怖と犯人への憎悪の気持ちが残っている。それから、虐待されたときの悲しみも」

p.75より引用


そう、〈木綿子〉は今から44年前、〈木綿子〉が12歳の時に神山家で〈昌一〉に虐待された挙句、何者かによって殺害されていたのです。


それだけでなく

「木綿子は父親から暴力を受けていたの。母親は見て見ぬ振りで、完全に無視。

最後にはわけが分からないまま殺されてしまうし、木綿子の人生は、本当に気の毒なものだったわ」

p.75より引用


父親には暴力。母親には、虐待を見て見ぬ振り、話しかけても完全にシカトだったんです。



こんなひどい人生を送ったらそりゃあ生まれ変わりますよ!!


さて、〈杏寿〉の生まれ変わりがはじまったきっかけを見た次はミステリー要素の殺人事件の方を見ていきましょう。


明らかに他殺の殺人。犯人は幽霊? それとも人間??


ミステリーといえば殺人事件!!


『三度目の少女』で殺害されてしまったのは、〈杏寿〉の前世〈木綿子〉の父・〈神山昌一〉。


事件現場は〈昌一〉の自室、状況からして明らかに他殺。つまり殺人事件だったのです。

「なんだろうね、あれは」

森田が指した先は、壁だった。そこに現れた文字を見て、藍は昌一がただの病死ではないことを知る。

神 山 木 綿 子

赤い塗料で書かれていたのは、木綿子の名前だった。

p.115より引用


んんっ??〈木綿子〉は44年前に亡くなっているはずです。ではなぜこんな署名が事件現場に??!


不審な点はこれだけではありません。


『神の仔羊』というキリスト教の儀式に使う置物までも置かれていたのです。


誰かを生贄に捧げたときに、仔羊の血を振りまくことで罪が許されるといわれています。その象徴が『神の仔羊』。



果たして、犯人は〈木綿子〉の霊によるものなのか、はたまた、神山家の誰かによるものなのか。


おわりに

『三度目の少女』は全体的にまとまりがあって、最後にはほっこりでいる、個人的には好みのお話でした。

提示されている真相はたいへんエレガントで、ロジックもきちんとしている。

大森望

幽霊+転生の組み合わせに工夫がある特殊設定本格ミステリ。

千街晶之

推理は正統派のロジカルなもので、その手続きはセンスを感じさせる。

福井健太

『三度目の少女』帯より引用

このように評価されています。


ロジックもちゃんとしていて、特殊設定の本格ミステリーが好きという方にはかなりおすすめの作品です!!



しかし、折角、超常現象が存在する設定で話を繰り広げたのに、その設定で遊べていなかったのが個人的に残念なポイントでした。


これに関しては完全に好みの問題だと思いますので、あくまで個人の意見として捉えてください(o*。_。)oペコッ


とりあえず、宮ケ瀬水さんの次作が楽しみですね!!


『三度目の少女』の次はどんなお話で読者を楽しませてくれるのでしょうか…!!