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今村昌弘『魔眼の匣の殺人』ー 年末ランキング3冠。シリーズ待望の第二弾が登場

今村昌弘『魔眼の匣の殺人』

 

  • あの『屍人荘の殺人』に続くシリーズ第二弾
  • 新刊の読者の期待を大きく超えてきた傑作
  • 「予言」を上手く使ったトリックに驚愕

過去、年末ミステリーランキングを3冠したあの傑作『屍人荘の殺人』。

本作『魔眼の匣の殺人』は、その続編にあたるお話。

 

『魔眼の匣の殺人』は、前作の衝撃や、発売前からメディアに大きく取り上げられた事も相まって、読者の期待を大きくしていきましたね。

 

では、実際のところ『魔眼の匣の殺人』は面白かったのか。

個人的には、前作を超える面白さがありました!!

前作の実写映画化、新刊発売前のメディアの反応、読者の期待etc…

『魔眼の匣の殺人』は、皆さんの想像の5倍は面白く、読み応えのある作品でした。

 

興奮のあまり、少し前置きが長くなってしまいましたが、今回は『魔眼の匣の殺人』について紹介していきたいと思います。

今村昌弘『魔眼の匣の殺人』


前回の班目機関の事件から数ヶ月後。

葉村(はむら)と剣崎比留子(けんざき ひるこ)は、班目機関について調べていた。

その結果、娑可安湖(さべあこ)での、あの事件は予言されていた事を知る。

 

剣崎の伝で、班目機関の情報を探偵に調査依頼した結果、過去に班目機関は、W県の山奥で、超能力の研究をしていた。

機関の手がかりを求め、その施設を訪れることに。

 

「魔眼の匣」と呼ばれる、その施設には、絶対に予言は外さない・サキミが住んでいた。

サキミは、未来視を持ち、予言を的確に当てることから、村人に恐れられ、村から住人は消えていったのだ…。

 

「十一月最後の二日間に、真雁で男女が二人ずつ、四人死ぬ」

『魔眼の匣の殺人』p.70より引用

 

サキミの予言の場所に居た葉村たち。

その予言通り、1人、2人と人間が死ぬ…

葉村と剣崎が、機関と「魔眼の匣」の関連性を探りながら、徐々に真相に近づいていく。

『魔眼の匣の殺人』の前に前作から読むべし!!

『魔眼の匣の殺人』を読む前に必ず、前作の『屍人荘の殺人』を読みましょう。

メインの謎は、前作との関連性はありませんが、やはり、シリーズものなので、作中所々に前作の話が出てきます。

例えば…

「紫湛荘での、出来事から、もう三ヶ月以上経つ。”次”が起こるとすればそろそろなんだよ。そうと分かっていて君を連れていくわけにはいかない」

『魔眼の匣の殺人』p.26より引用

上記の部分は、前作からの設定で、剣崎のある”体質”にまつわる発言です。

夏に泊まった紫湛荘と比べれば同じ危険でも熊の方がまだ可愛げがある。などと考えたが熊は槍では倒せないのでどっちもどっちだ。

『魔眼の匣の殺人』p.98より引用

これは、前作を知っている前提で書かれた文章。

 

さらに、前作から班目機関という組織を追い求めている。という点は一貫しているので、当サイトでは、前作『屍人荘の殺人』を読了後に『魔眼の匣の殺人』を読むことを強くおすすめします。

しっかり「予言」を物語に馴染ませている

『魔眼の匣の殺人』に出てくるのは、「予言」という特殊能力。

前提として、絶対に外れることはないのです。

 

普通、予言はミステリーでは扱いづらい要素なのですが、それを軸として、しっかり構成し活用しています。

作者の技術が優れているからこそできる技。今村さんの文章力の高さを感じます。

 

最初は全く関係ないように思われた登場人物たちが、物語が進行するごとに少しずつ、関係性が見えてきて、謎に近づいてくる展開には、ワクワクが抑えきれません。

謎も魅力的でしたが、キャラが立っていて、最初と最後で違う見え方になるのが『魔眼の匣の殺人』。

 

本作『魔眼の匣の殺人』では、絶対に外れない予言だからこそできる仕掛けがいくつも使われています。

ネタバレになるため、深くは書けませんが…

これ以上予言を上手く使ったミステリーは他にありません!!

注目された2作目、読者の期待を裏切ることのない傑作

冒頭でも触れた通り、『魔眼の匣の殺人』の発売前は、SNSやインターネットで多くの人が期待を隠せませんでした。

いや、それより前、年末のミステリーランキングを3冠したころから次作を期待する声がありましたね。

そして、前作『屍人荘の殺人』の実写化もあり、その期待は大きくなる一方。

今村さんは、そのプレッシャーのなか、前作を上回る作品を書き、読者をまた驚かせてくれました。

 

心のどこかで、「さすがに、屍人荘は超えられないだろう…」と思っていた自分が恥ずかしい…。

今村さん申し訳ございませんm(_ _”m)

まとめ : 期待を裏切ることのない傑作。ミステリー好きは必読

月並みな表現ですが、ほんとにこの一言以外に言葉が見つからないのが『魔眼の匣の殺人』。

 

個人的には、あの予知能力の肯定理論は、鳥肌ものでした。

さらに、予言というファンタジー要素を抱えての解決編。すべて理論的に語られており、つい徹夜で読んでしまいました。

もう、ニヤニヤが止まりません!!

 

最も注目して欲しいのは、p.285から解決編。

そこから、最後までは時間も忘れて読書に没頭できました。

事件の謎の真相より、剣崎が起こした、あの謎の行動の真相が…

っと、これ以上は本当に指が滑りそうなのでこの辺で。

 

最後に、私が1つ予言をします。

『魔眼の匣の殺人』を読んだ人は、絶賛し、本シリーズのファンになるでしょう。

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