知念実希人先生の『崩れる脳を抱きしめて』をついに読破しました!!
書店でこの帯を見かけたとき「流石の知念先生でもハードル上げ過ぎじゃね??」と愚かな考えのまま購入しましたが、控えめに言って最高でした!!!
誰だよハードル上げ過ぎっとか言ったやつ!!
発売から約2週間でなんと3刷これだけでこの作がどれほど期待できるのかわかりますね
知念実希人『崩れる脳を抱きしめて』
葉山の岬病院に研修医として赴任してきた碓氷 蒼馬(うすい そうま)。
そして、碓氷の患者の一人弓狩 環(ゆがり たまき)
名前は「ユガリ」だが濁音が入るのがかっこ悪いと思っているため周りには「ユカリ」と呼ばせている。
ユカリの病気は最悪の脳腫瘍・グリオブラストーマと診断されていて手術不可能、余命はもってあと2、3か月だと推測されている。
ユカリは外の世界に怯えていて碓氷は父親に捨てられた過去に雁字搦めになっている。
二人はお互いの問題を解決し合った。
恋に落ちるのは必然。
迎えた研修最終日、碓氷はユカリに告白するも受け入れてもらえなかった。
そして、この研修最終日を最後に碓氷が「弓狩環」という女性にに会うことは二度となかった。
広島に帰った碓氷にユカリが死んだとの知らせが届く―
さすが現役医師
知念実希人さんは小説家であると同時に医師でもある。
内科医として勤務している経歴を持っていて作品も登場人物が医師という場合が多い。
そして、今回の『崩れる脳を抱きしめて』でも医師が主人公ですね。
読んでいて、医学の知識を学べる。
何より医師が書いてるわけだから、自分で調べるよりもかなり深く学べるし、物語の設定として出てくるので記憶にも残りやすい。
200ページまでは辛かった
エリート街道まっしぐらな碓氷。
祖父が残した莫大な遺産があり容姿も性格も良いユカリ。
最初は、どこかで見たことのある恋愛小説にしか見えなかった…
正直つまらなかったです。
200ページまでは…
「君は一度も弓狩環さんを診察していない。全て君の妄想なんだよ」
P.203より
この院長のこの一言で物語が急激に変わります。
読んでる時の鳥肌やばかったですよ!!
ここから約90ページは一気に読めました。
圧巻のラスト20ページと帯には書かれていますがあれは嘘です。
ここから87ページが圧巻ですよ!
僕が恋したユカリさんは、五日前に亡くなった弓狩環さんではなかった。僕の崩れかけていた脳が作り出した幻の女性だった。
P.212より
だから崩れる脳を抱きしめてなのかと読んでる時に思いましたが、まったく違いました( ̄∀ ̄)
さすがに単純すぎましたよ(///’ω’///)
最後に
これはミステリー史に名前を残す作品だと個人的には思ってます
前半は、涙一択。
後半からは、涙か鳥肌かの二択と。
控え見に行って神作品ですね(*^^*)
なにより、最後のどんでん返しがたまらんっ!!!
知念先生の作品はこうでなければね!!
『崩れる脳を抱きしめて』は、ミステリー小説としても文句の付け所がない作品だったのですが、恋愛小説としても、間違いなく面白い出来です。
普段は、ミステリーを読まない人も一度本書を読んでいただきたいです。
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記事楽しく読ませていただきました。
知念先生の作品、面白そうですね!
読む本の割合が、一般文芸:ラノベ=1:9くらいな私ですが、ミステリー大好きなので、今度読ませていただきます^ ^
TINOコメントありがとうございます!
こちらこそいつも『ソク読みライトノベル』
楽しく読ませていただいてます!
記事書くのがすごく上手いので
勉強させていただいてます(°∀° )/