『クビキリサイクル』が孤島に密室に首なし死体と贅沢セットでした。

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やっぱり『クビキリサイクル』は面白いですね!!

 

たまたま、再読したのですが、あのラノベの様なキャラが繰り広げる本格ミステリーはたまらないですよ!!

 

初めて読んだときは「キャラ重視のライトミステリーかな??」と思いながら読み進めていたのですが

 

絶海の孤島に密室殺人、外部との連絡は不可能、さらに連続殺人etc…

 

ライトミステリーどころか、ガッツリ本格やんけ!!!

 

まあ、巻が進むごとにミステリーからどんどん遠ざかっていくんですがね…。

 

それでもつい手が伸びてしまうなにかが西尾維新さんの作品にはあるんですよね。

 

西尾維新『クビキリサイクル』

 

 

赤神財閥当主の孫娘である赤神イリアは何をやったのか知らないが本家から永久追放されました。

 

唯一与えられたのが、日本海に浮かぶ孤島と、その島にある洋風の屋敷のみ。

 

島からの外出を禁止されているイリアは屋敷で5年間4人のメイドと一緒に生活しています。

 

この屋敷こそ『クビキリサイクル』の中で起こる事件の舞台となっているのです。

 

孤島に収集された天才たち

 

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あらすじを紹介する前にささっと登場人物を紹介しちゃいます。

 

『戯言シリーズ』はキャラが非常にユニークなので読んでて飽きない人物ばかり

 

そんなシリーズ第一作のキャラクターたちはどんな人物なのか覗いていきましょう!!

 

まずは、主人公兼語り部「僕」(通称:戯言使い)と工学の天才・久渚友(くなぎさとも)

 

 

天才画家の伊吹かなみとその介添人・逆木深夜(さかきしんや)

 

 

天才占い師である姫奈真姫

 

 

科学の天才・園山赤羽

 

 

三つ子のメイド・千賀ひかり、あかね、てる子

 

 

料理の天才・佐代野弥生(さしろやよい)

 

 

家主の赤神イリアにメイド長・班田玲

 

 

以上12名が『クビキリサイクル』で起こる事件に遭遇してしまった登場人物です。

 

『クビキリサイクル』の簡単なあらすじ

 

赤神イリアは、島から出れないなら呼んでしまおうか!!というノリで、あらゆる分野の“天才”を島に集めます。

 

しかも、島に行くための費用はイリア持ちだけでなく、島に滞在しているだけでお金がもらえるという最高の待遇。

 

そんな最高の島で快適生活だ!!とはいかず、滞在4日目の朝に事件が起きてしまいます。

 

それは、天才画家である伊吹かなみの首なし死体が発見されたのです。

 

しかもペンキの川の向こうに死体があるのですが、周囲に足跡は一切なし

 

ペンキは広範囲に広がっていたため飛び越えることも不可能。つまり、一種の密室状態というわけです。

 

この事件を皮切りに連続殺人事件が始まります。

 

島には12名以外の人物はいません。もちろん、外部からこっそり侵入したということもありません。

 

ということは、犯人は伊吹かみなを覗いた11名の中にいるのです。

 

しかも、赤神イリアはある理由から警察の介入を拒否したため通報できません。

 

十二人いて、その一人が殺されたのなら、犯人は残りの十一人の中の一人に決まっているのだった。

それは小学生でもできるような簡単明瞭な引き算だ。

p.186より引用

 

二度目の密室と時間的密室

 

先程の伊吹かみなが殺害された事件ですが実はある人物にのみアリバイがなかったのです。

 

ですが、その人物にはアリバイが無いだけで、殺害したという証拠がないため犯人と断定できません

 

そこで、「僕」の提案である人物を倉庫に半ば軟禁して拮抗状態を作りました。

 

これで、ある人物が犯人なら連続殺人は防げます。仮に違ったとしてもある人物に罪を擦り付けれなくなるためこちらも連続殺人は止まる。という算段ですね。

 

ですが、この拮抗状態の中で、しかも、軟禁されていたある人物が殺されてしまいます。またしても首なし死体に密室という状況で。

 

今回の密室は、倉庫の中で鍵は外側のみにしか付いて無く、窓は一つあるものの、高すぎて登れない、梯子の代わりになるような物も無い。という密室です。

 

三メートル以上の高さにある、窓。

梯子でもない限りはあそこから出ることはできないだろうし、そもそも侵入するのはもっと厄介なのだった。

p.319より引用

 

本当に、事件が起こるたびに謎解きの難易度が上昇していきます。特に、警察が介入できないというのが厄介ですね。


 上記の事件でも実は一人だけ犯行が可能だった人物がいるのですが、これも犯行可能というだけで犯人という証拠を断定できず。

 

そして、またもや「僕」の提案でグループを組んで行動することになったのです。一人よりは数名で行動した方が安全という意図で。

 

その話をしている時は朝食の時でした。

 

“朝食はなるべく全員で食べる”というイリアが定めたルールに則り10名全員がいる空間で話をしていたのです。

 

話し合いを終えて、「僕」、久渚友、千賀ひかりの3名は部屋に戻ります。

 

ですがここでも問題発生。

 

部屋に戻ると、久渚友と自前のPCやデジカメなどが完膚なきまでに、徹底的に破壊されていたのです。

 

久渚は事件現場の写真や遺体の写真などをデジカメで撮影し、PCにデータを移していたので

 

恐らく犯人の都合の悪いものが写真に映っていたので破壊したのでしょう。

 

これには、さすがの久渚ちゃんも激おこです。本気で犯人を特定すべく動き出そうと決意するのですが

 

部屋を出る前はPC類は壊されていなかった。ですが、朝食後に部屋に戻ると壊されていた。

 

朝食時には殺された2名を引いて10名全員がいたのに…。

 

つまり、誰にもできない、物理的に不可能な事件なんです。

 

朝食時にこっそり抜け出したわけでもありません。

 

徹底的に壊されているので数分では無理な作業です。なので、朝食後に先回りして破壊したというのは不可能。

 

それじゃあ、誰がそんなことできるのでしょうか??

 

これが、第三の事件“時間的密室”です。

 

もう、(´゚д゚`)←こんな顔で読んでました。

 

これまであえてヒントを出し続けました。恐らく本格好きな方にはトリックが見破れたと思います。

 

『クビキリサイクル』はフーダニット(誰が)やハウダニット(どうやって)よりホワイダニット(なぜ)が見せ場なのです!!

 

ホワイで魅せるために、他の要素があるような物です。それくらい本作のホワイは素晴らしい!!

 

そのホワイは本編の最後の章『後日談』で明かされるので、必ず最後まで読み切ってください。

 

おわりに

 

西尾維新さんの独特の言い回しが癖になる『戯言シリーズ』ですが、本格チックに構成されているのはこの『クビキリサイクル』だけ!!

 

最終的には少年バトル漫画みたいな展開になっていきます。(それでも面白いのですが)

 

つまり『戯言シリーズ』において、西尾維新さんの本格が読みたければ本作しかないという事です!!

 

これから、西尾維新さんの作品を読もうと思っているのであればぜひ『クビキリサイクル』から読んで欲しいです。