「密室」。
海外本格ミステリー好きの人がこのキーワードを聞いたら思い付く人物は一人ですよね?!
そう、ジョン・ディクスン・カーさん。
やはり、「密室といえばカー」だよね(^^♪
というわけで、今回はジョン・ディクスン・カーさんの先に読んで欲しい作品を厳選して紹介したいと思います。
嬉しいことに、我が国日本ではジョン・ディクスン・カーさんの80冊以上ある作品がほとんど翻訳されているんです
80冊以上もあれば、折角、ジョン・ディクスン・カーさんの小説を読もうと思っても、「どれを読もうかな」と迷ってしまうかもしれません。
なので、この記事を読んで少しでも参考にしてください。
1.『三つの棺』
もう、密室ミステリーの最高傑作と言っても過言ではありません。
ロンドンの雪が積もる夜。グリモー教授のもとに、長身の仮面をつけた謎の男が訪れます。
そして、二人が入っている書斎から銃声。
ドアを破り部屋に入るがそこにはグモリー教授の変わり果てた姿が…
つまり、仮面の男は、密室状態にあった部屋から姿を消したのです。
『三つの棺』といえば、「密室講義」というイメージがどうしても強くなりがちですが、トッリクも完成度が高く素晴らしい。
密室ミステリーが好きな方はぜひ手に取ってみてください。かなりおすすめですよ(*^-^*)
ロンドンの町に静かに雪が降り積もる夜、グリモー教授のもとを、コートと帽子で身を包み、仮面をつけた長身の謎の男が訪れる。
2.『火刑法廷』
作品全体から漂う雰囲気はまさにカーさんらしい一冊でもあります。
どう考えても、提示されている謎が面白すぎるんです!!
① 壁をすり抜ける夫人
② 姿を消した遺体
③ 毒殺魔の伝説。
このミステリー好きにはたまらない謎が、カーさんの不気味な作風にマッチ。
これを読まずして何を読みましょうか?!
本作はあまりに面白すぎるため、読もうと思ってくださった方は、あまり下調べせずに、一気に読んじゃってください!!
そして、なぜ本作が傑作と称されているのかわかっていただければ幸いです。
広大な敷地を所有するデスパード家の当主が急死。その夜、当主の寝室で目撃されたのは古風な衣装をまとった婦人の姿だった。
その婦人は壁を通り抜けて消えてしまう…
3.『不可能犯罪捜査課』
連作短編ではないため、どこから読んでも大丈夫なので気になったタイトルから読んじゃってくださいっ!!
内容はどれもジョン・ディクスン・カーさんらしい不可能犯罪や怪異が散りばめられた短編が収録されています。
もちろん、密室もありますよ( *´艸`)
突如手袋が動き出し、銃で老人を射殺して、死体が消えてしまう。『新透明人間』を初めとする10編をぜひお楽しみください!!
奇妙な事件を専門に処理するロンドン警視庁D三課の課長マーチ大佐の活躍を描いた作品を中心に、「新透明人間」「空中の足跡」「ホット・マネー」「めくら頭巾」等、全十編を収録。
4.『皇帝のかぎ煙草入れ』
詳しくは書けませんが、とにかく、伏線と読み手を翻弄するミスリードが絶妙です。
トリックだけは、「現実的にはどうなんだ??」というものでしたが、“やられた感”は十分に味わえました!!
そうそう、私が「カーさんの代表作とは言われないかもしれない」と評価した理由ですが
探偵役がカーさんお馴染みのフェル博士でもH・M卿でもないという事が一つ。
さらに、カーさんの特徴である、怪異・不可能犯罪という要素はあまり含まれておらず、密室もありません。
つまり、ジョン・ディクスン・カー作品の中では異色の作品なのです
ジョン・ディクスン・カーさんの異色の傑作読みたくありませんか??
読みたいなら断然本作がおすすめです(≧▽≦)
フランスの避暑地に暮らす若い女性イヴは、婚約者トビイの父サー・モーリス殺害の容疑をかけられる。
犯行時には現場に面した自宅の寝室にいた彼女だが、そこに前夫が忍びこんでいたせいで無実を主張できない。
5.『ユダの窓』
しかも室内は密室…。
もちろん、〈アンズウェル〉は殺人の容疑者となるわけですが、その弁護をするのが10年以上ぶりに方便に立つH・M卿!!
法廷ものとしても、謎解きとしても満足できる本格ミステリーとなっております。
圧倒的に不利な状況でH・M卿がたてた法廷戦略がシンプルに素晴らしい
被告人のアンズウェルを弁護するためヘンリ・メリヴェール卿は久方ぶりの法廷に立つ。
敗色濃厚と目されている上、腕は錆びついているだろうし、お家芸の暴言や尊大な態度が出て顰蹙を買いはしまいかと、傍聴する私は気が気でない、裁判を仕切るボドキン判事も国王側弁護人サー・ウォルターも噂の切れ者。
卿は被告人の無実を確信しているようだが、下馬評を覆す秘策があるのか?
6.『白い僧院の殺人』
さらに、ジョン・ディクスン・カーさんのことを〈密室の王者〉とまで称しました。
ハリウッドの人気女優はとある建物で殺害されてしまいます。
しかし、建物の周囲には一面を覆う雪だったにもかかわらず、発見者外の足跡はありません。
では、どうやって犯人は建物から脱出したのでしょうか。
という謎が提示されています。
今でこそありふれたものになったこの謎ですが、カーさんの時代にこの謎が書かれたことに驚きが隠せません。
それに、トリックもしっかりしていて、どんどんカーさんの世界に引き込まれていきました!!
まさに、王道の本格ミステリーという感じで内容はシンプル。
そのシンプルさの隙間からカーさんらしい技巧が見え隠れしたりするので余計に楽しいですね♪
そりゃ、江戸川乱歩さんも絶賛するわけだ。これは読むしかないですね(^^♪
ロンドン近郊の由緒ある建物〈白い僧院〉―その別館でハリウッドの人気女優が殺された。
建物の周囲三十メートルに及ぶ地面は折から降った雪で白く覆われ、足跡は死体の発見者のものだけ。
犯人はいかにしてこの建物から脱け出したのか?
おわりに
〈密室の王者〉・ジョン・ディクスン・カーさんの作品で気になったお話はありましたか?!
この記事をきっかけに少しでもジョン・ディクスン・カーさんや海外の本格ミステリーに興味を持っていただけるととてもうれしいです。
とはいえ、私もカーさんの作品をすべて読んでいるわけではありません(有名どころは読んだつもりですが)
なので、こちらで紹介した作品以外でも「○○も面白いよ!!」というものがあればこの記事のコメント欄やTwitterのDM等で教えてください。(o_ _)o))