鮎川哲也賞をご存知でしょうか?
鮎川哲也さんは実在する推理作家で数々の作品を残しています
そして、鮎川哲也賞で受賞した作家は受賞をきっかけに活動の幅を広げています
そんな鮎川哲也賞のおすすめ作品を私なりに紹介したいと思います
1998年、東京創元社が全13巻の描き下ろし推理小説「厚川哲也と十三の謎」を刊行する際、その最終巻「十三番目の椅子」として一般公募した。翌年、その企画を発展する形で鮎川哲也賞が創設された。
※作品の前の番号は順位を指したものではありません
また、鮎川哲也賞の受賞が早い順で番号を振っています
1.『殺人喜劇の13人』
記念すべき第1回鮎川哲也賞受賞!!
本格ミステリーファンにはかなりおすすめの、いや必読の小説
小説家を目指している十沼京一は、元医院を改装した洋館「泥濘荘」で仲間とともに下宿して暮らしていました
しかし、年末が迫ったある朝、下宿メンバーの一人が館の望楼から遺体となって発見される
その事件を皮切りに数々のメンバーは何者かに殺害されていく
はたして、殺人犯は「泥濘荘」の中にいるのか?
暗号、密室トリック、時刻表トリックなどなど
本格ミステリーで有名なトリックをふんだんに使った本格ミステリーへの愛を感じる作品
2.『密室の鎮魂歌』
女流画家の展示会場で「汝、レクイエムを聴け」という作品を見た女性が、悲鳴を上げ失神した
失踪した自分の夫の居場所をこの画家が知っているに違いないというのが彼女の主張だった
しかし、画家と失踪した男に接点など存在しなかった
5年前の謎に満ちた失踪事件
その5年後である今再び失踪事件の現場だった家で密室事件が起きてしまう
「汝、レクイエムを聴け」という問題の作品に隠された驚くべき真相とは
ミステリー好きを唸らせる魅力的な謎といくつもの密室…
もう、たまらんです!!
第14回鮎川哲也賞を受賞した傑作本格ミステリー
3.『七つの海を照らす星』
家庭では暮らすことができない子供たちの養育施設「七海学園」その学園を舞台に数々の不可解な事件が起こる短編集です
第18回鮎川哲也賞受賞
作者の七河 迦南先生は2作目として『アルバトロスは羽ばたかない』を出版し、無事に『七つを照らす星』はシリーズ化することができました
個人的に鮎川賞の中でもかなりおすすめの作品でシリーズ化を強く望んでいたのでかなり嬉しく発売してすぐに購入しています
今後の七河先生の作品にかなり期待して待っています
4.『体育館の殺人』
平成のエラリー・クイーンの異名をとる青崎有吾先生の記念すべき長編デビュー作品
風ヵ丘高校旧体育館で放送部部長の少年が変わり果てた姿で発見された
何者かに刺殺と死体は物語っていた
そして、事件現場は完全な密室だった
早めに授業が終わり現場となった体育館に唯一いた人物
女子卓球部で部長を務める少女が犯人と警察は決めているが果たしてそうなのか
そこで、同じ女子卓球部の部員である柚乃は嫌疑をかけられた部長のため校内随一の天才と呼ばれる裏染天馬に事件解決を依頼する
第22回鮎川哲也賞受賞作品。
青崎さん特有の読みやすい文章でライトノベル感覚でサクサク読み進めることができるおすすめのミステリー
5.『名探偵の証明』
第23回で鮎川哲也賞を受賞した作品
タイトルを一目見て思いました「このミステリー小説は間違いなく面白い…」と
人間離れした推理力をもち伝説の名探偵としてその名を馳せた屋敷啓次郎は行く先々で事件に遭遇するもほぼ100%で解決していきます
そんな名探偵も時の流れには逆らえず、60代となった屋敷啓次郎はかつてある事件で傷を負ってしまい今はひっそりと暮らしてる
その屋敷のもとに元相棒が訪ねてきた
資産家一家に届いた脅迫状の謎をめぐり、探偵業の傍らタレントとしても活躍している蜜柑花子と対決しようと言ってきた
人里離れた別荘で巻き起こる密室殺人に二人の探偵が事件解決を目指し勝負する胸を熱く知るミステリー小説
6.『屍人荘の殺人』
ミステリー界を震撼させた超問題作
神紅大学ミステリ愛好会の葉村譲と会長の明智恭介は曰くつきの映画研究部の合宿に加わるため同じ大学の探偵少女、剣崎比留子とともにペンションを訪ねた
合宿一日目の夜、映研メンバーたちは肝試しに出かけるが想像しえなかった事態に遭遇し紫湛荘に立て籠もることを余儀なくされる
翌朝、部員の一人が密室で惨殺死体となって発見されるがそれは連続殺人の幕開けにすぎなかった
生き残りその真相を明かすことができるのか
というのがあらすじですが
これだけではごく普通のミステリー小説
しかし、そこに“ある要素”が加わることでこの作品を最大の魅力を引き出しています
なるべく、ネタバレを控えて読んでもらいたいのであえて、核心に触れる発言はやめておきましょう
審査員大絶賛の第27回鮎川哲也賞受賞作品
おわりに
鮎川哲也賞を受賞した作品の中でおすすめしたい作品を紹介しました
ちなみに、鮎川哲也賞は毎年10月前後に東京創元社より刊行されるので毎年10月が待ち遠しいです
鮎川哲也賞以外にも多くの賞があります
私の場合は、鮎川達也賞がかなりツボというだけの話です
皆さんも自分に合った賞を探してみることをおすすめします
自分好みの賞や出版社などを見つけることでより一層小説を楽しむことができます